Prevention
予防処置

予防処置とは?
歯科の予防処置とは、歯がしみたり痛くなったりする前に歯科医院に通い、むし歯や歯周病を事前に防ごうという取り組みです。国内ではなじみがないかもしれませんが、北欧では予防歯科は一般的であり、多くの方が高齢になっても健康な歯を保っています。むし歯や歯周病は、一度悪くなると治療しても元の健康な状態には戻りません。そのため、「悪くなってから歯科医院に通う」ということを繰り返していると、将来的には歯を失うことにつながってしまいます。
歯科医院での
予防が大切な理由
歯科医院での予防が大切な理由の一つに、バイオフィルムは歯みがきで落とせないことがあります。バイオフィルムはネバネバした細菌の塊で、これを落としきれないとお口の中がむし歯菌や歯周病菌の温床になってしまいます。そのため、ご自宅でのお口ケアだけではなく、歯科医院でのプロのクリーニングが大切になってきます。
当院の予防歯科

GBT(誘導的バイオフィルム療法)
当院では、歯面や歯ぐきに付着するバイオフィルム(細菌の塊)の除去を重視した予防処置として、GBT(Guided Biofilm Therapy)に注目しています。
染め出し液を使って目に見えにくい汚れを色で可視化し、超音波スケーラーやエアフローなどの専用機器を用いて、バイオフィルムや早期のやわらかい歯石まで取り除きます。GBT(誘導的バイオフィルム療法)を効果的に行えば、歯周病やインプラント周囲炎、むし歯の発見・予防につなげることが可能です。
治療期間・回数 | 単回 |
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メリット
- 歯や歯ぐきを傷つけません
- 通常よりも治療時間が短縮されます
- 歯周ポケットの奥深くまで洗浄できます
- 細菌数を大幅に減らすことできます
- 歯周病、インプラント周囲炎などの予防に繋がります
デメリット
- 自費診療のため、保険適用外です
- 妊娠中の方・呼吸器疾患のある方・放射線治療を行っている方・ナトリウム摂取制限を必要とする方は処置が行えないことがあります
GBTの3つの特徴
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可視化した上で徹底除去
GBTでは、まず歯面に染め出し液を塗布し、肉眼では確認しづらいバイオフィルムを見える状態にします。染色された汚れは位置がはっきりわかるため、ピンポイントで確実に除去可能です。
清掃漏れを最小限に抑えられることはもちろん、必要以上に歯質を削らないため、歯へのダメージを軽減できるのもメリットです。 -
負荷の少ない予防歯科
GBTでは、エアフローなどの専用機器を利用して、バイオフィルムやステイン(着色汚れ)をやさしく落とします。
微細なパウダーが歯周ポケットの奥まで入り込むため、通常のケアでは届きにくい隙間の汚れも効率的に除去できます。また歯や歯ぐきを過度にこすらないため、知覚過敏や歯ぐきへの負担が抑えられるのも特徴です。 -
不安の少ない治療
痛みやしみる感覚が少ないことから、歯科治療に苦手意識を持つ方や、敏感な方にも比較的リラックスして受けていただける点が大きな利点です。従来のスケーリングやポリッシングで生じるゴリゴリとした振動や、冷たい水の刺激が気になる方にも適しています。
基本的な予防歯科

PMTC
PMTCは、「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略称で、歯科医師や歯科衛生士といったお口のプロが専用の機械を使って歯をきれいにする治療です。歯石が取れて歯がきれいになるだけでなく、むし歯や歯周病予防にもつながります。

SRP
SRPはスケーリング・ルート・プレーニングと言って、歯に付着した歯石を取る治療です。歯石は歯の表面や裏面だけでなく、歯周ポケット付近にも溜まりますのでご自分で取ることができません。そのためぜひ歯科医院で定期的なメインテナンスに取り組みましょう。

歯みがき指導
当院では、歯科衛生士が患者さん一人ひとりの歯みがきのクセを踏まえて、お口の状態に合った正しい歯みがき方法を指導します。また、歯ブラシやフロスといったご自宅でのケア用品の選び方や使い方もお教えしますので、お気軽にご相談ください。

あいうべ体操
あいうべ体操とは、お口の機能を回復する簡単なお口の体操です。お子さんからご高齢の方まで誰でもいつでもどこでもできます。「あいうべ体操」を食後に10回を毎日30回継続すること舌力がついて自然と口を閉じれるようになったり、口呼吸から鼻呼吸への改善が見込めます。特に口呼吸の方は、息を吸う度に様々な菌がお口から入ってきますので是非改善していきましょう。
オーラルフレイルの
ケアとは?

オーラルフレイルとは、食べ物を噛んだり飲み込んだりするお口の機能の衰えを指す言葉です。この機能が低下すると食べられる物が少なくなったことによる食欲減退や体力、気力の低下にも影響します。健康的な生活をおくるには重症化する前に適切な治療を受けることが必要ですので、早期発見のためにもご不安な方は是非一度当院にご相談ください。
オーラルフレイルの症状
- 発音がはっきりできない
- わずかにむせることがある
- 食べこぼしがある
- 噛めない食べ物が増えた
- 滑舌が低下した
- お口の中が乾燥する
お心当たり、またはご不安がある方はご相談だけでもぜひお越しください。

お子さんも、
幼い頃からの予防を大切に!
乳歯からむし歯を作らないことが大切ですが、乳歯でむし歯になっても永久歯でむし歯になるのを防ぐことができることを知っていますか?歯が生え始めてからは年に3、4回、中学生になってからは半年に1回の定期検診でずっとむし歯にならない強い歯を作ることが可能です。歯石がつきやすいお子さんでも、18歳までの予防とメインテナンスで十分に清潔な口腔内を作ることができます。小学校、中学校で歯石についての紙をもらってきた方は一度当院までお越しください。
定期検診に通って、
ずっと健康な歯へ
むし歯や歯周病の治療が終わった方は、歯科医院に通うことを止めずにぜひ定期検診をご利用ください。
むし歯や歯周病はお口の中を環境をきれいに保たないと再発する恐れがあります。
そのため定期健診に通って日ごろからプロによる予防歯科と、お口の状態の確認をしましょう。
通う間隔はそれぞれの口内環境によって変わりますが、少なくとも1年に1回は歯科医院にお越しください。
料金
GBT(誘導的バイオフィルム療法) | ¥11,000~22,000(1回) |
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※料金はすべて税込みです。