小児歯科とは?
いくつになってもむし歯や歯周病のない健康的な口腔環境を維持していくには、子どものときから正しい口腔ケアの習慣を身につけることが大切です。噛み合わせのクセや歯の磨き方などが将来のむし歯リスクに影響を及ぼすため、「乳歯だから」といって放っておくのはよくありません。小児歯科では予防や定期検診によって強い口腔環境を作っていくと共に、コミュニケーションを通じてお子さん本人の「歯を大切にする意識」も育んでいきます。
あんざい歯科医院が考える、お子さんが泣かずに治療を受けるための条件
当院ではおおむね、4歳以上のお子さんは泣かずに歯科治療を受けることができると考えています。そのためにお子さんに必要なのは、以下の3つの点を何となくでも理解できているかどうかです。
- 自分にむし歯があることがわかる
- むし歯は進行することが理解できている
- むし歯の治療をするのは、お母さん・お父さんではなく、歯医者さんであるあんざい先生
当院の小児歯科の特徴
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Point.01歯科医院に慣れるトレーニング
だれでも初めての場所は緊張するものです。これから何をするのか、まずは絵本を使って説明します。むし歯の治療が必要な時はさらに別の絵本を使ってどうしてむし歯になったのか、そして治療の必要性をわかりやすく伝えていきます。治療に使う機械類もまずはコップを使って練習してみましょう。ほら、もう大丈夫です。がんばって治療できますよ。
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Point.02お子さんの自立心を育む診療
お子さん自身の頑張る力を引き出す診療をしています。大切なのは、お子さんの可能性を信じ、本人としっかり向き合うこと。これまで泣いて治療できなかったお子さんが自ら診療台に座り、お口を開けられるようになるなど、30分の診療で驚くほど成長した姿を見せてくれます。
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Point.03障がいがある方も安心できる環境
当院では、障がいがある方も安心して治療を受けていただけるよう様々な工夫をしています。歯科医院が苦手であったり、お身体の不自由な患者さん、広汎性発達障がいなど様々な方が治療を受けていますのでお気軽にご相談ください。
年齢に合わせたお口のケア
0歳から2歳
お口の機能である、「息を吸ったり吐いたりすること」や「食べ物を噛んだり、飲み込んだりすること」は日々の生活の中で鍛えられていきます。当院では、親御さんに寄り添って、歯科医院の立場から赤ちゃんの発育の可能性を広げられるように協力していきたいと考えています。生後6カ月頃になると乳歯も生え始めます。積極的なむし歯や歯肉炎の予防、というよりは歯科医院に行くことや歯みがきをすることから慣れていただけるように取り組みたいと思います。
3歳から5歳
この時期になると乳歯が生えそろいます。歯科衛生士による歯みがき指導やフッ化物塗布、食事や姿勢といった生活指導等も進めていきます。また、顎の成長の確認やお口の機能の調和チェックも検診で行っていきます。
6歳から11歳
永久歯が生え始める時期です。お子さんたちも小学校に通い始め、生活環境が変わり始めます。予防として歯科衛生士による歯みがき指導、フッ化物塗布、生活指導を進めていき、健康なお口づくりをしていきましょう。顎の成長やお口の機能によって歯並びに影響が出そうな場合は噛み合わせ治療についてもご案内させていただきます。
12歳から15歳
乳歯がすべて永久歯に生え変わります。お子さんも中学生になり、思春期を迎える時期です。生活環境の変化はお口の環境の変化につながることが多いため、なるべく定期検診に通うことをおすすめしています。歯石のつきやすい方は、歯周炎にならないためにも、この時期がとても大切です。
こどもの予防方法
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歯みがき指導
当院では、お子さんの成長に合わせた年齢別の歯みがき指導を、お子さんご自身と親御さんに行っています。お子さんに、正しい歯みがきを覚えていただき、むし歯・歯肉炎を予防します。
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フッ化物塗布
むし歯予防薬である高濃度フッ化物を歯の表面に塗ります。乳歯が生えた1歳頃から継続して行うことで、丈夫な歯を作りむし歯になりにくいお口を作ります。
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シーラント
シーラントいうプラスチックで一時的に奥歯の溝を埋めてむし歯を予防します。生えたての乳歯や、お子さんの歯はむし歯になりやすいので、ぜひ親子そろって定期検診をご利用ください。
乳幼児歯科検診をご利用ください
当院では、お子さんのうちから歯を大切にして生涯お子さんたちがむし歯のない人生を歩んでいただくためにも乳幼児歯科検診を実施しています。お子さんの歯だけでなく、お口の環境や成長、離乳食のご相談も承りますので、お気軽にお越しください。
マタニティ歯科とは?
マタニティ歯科は、妊娠中のお母さんとそのお腹の中にいる赤ちゃん(マイナス1歳のお子さん)を対象にした歯科です。妊娠中は、お口の中の状態や食生活が変化することにより、むし歯や歯周病になりやすくなります。しかし体調や気持ちの変化によっては、歯科治療を受けたくない気持ちになってしまったりということもあるかもしれません。当院では、妊娠をしている方はもちろん、今後妊娠を考えられている方や出産後の授乳中の方にも積極的に歯科医院にお越しいただけるよう努めています。安定期には歯科治療が行えますのでお気軽にご相談ください。
舌小帯短縮症
舌小帯とは、舌の裏側の中にあるスジのことです。このスジが短いと舌を前に出した時と、舌の先がハート型にくびれることがあります。舌小帯が短いと「授乳」と「発音」がうまくいかないことがあります。
- 授乳
- 舌小帯が短いと、赤ちゃんがお母さんの乳首にしっかり吸いつけず、哺乳量が増えなかったりお母さんの乳首がつぶれて痛みが出ることがあります。薄い膜状の部分を切除することで舌を前に出しやすくなり、上手におっぱいが飲めるようになります。
- 発音
- 5才児になってもサ行やラ行がうまく発音できない時は、舌小帯短縮症がないか、一度検査されることをおすすめします。
妊娠性歯周炎
妊娠をしている期間は、女性ホルモンの分泌量が平常時とは大きく変化します。特にエストロゲンと呼ばれるホルモンの増加があります。このエストロゲンは、子宮を妊娠に適した状態に変化させる大切な役割をもっていますが、そのせいで歯周病菌が活発に活動しやすくなり、歯周病が進行しやすいというリスクもあります。そういった理由からこの時期の歯肉炎は「妊娠性歯肉炎」と呼ばれます。
離乳食の指導
当院では、赤ちゃんとその親御さんに向けた離乳食指導を行っています。赤ちゃんは、離乳食を舌で口蓋に圧接させて潰す事で食事をします。また舌の役割は頸椎をしっかり発育させることにもつながります。そのため食事の際には、その時その時の赤ちゃんの発育を見ながら舌で潰せるくらいのものを用意してください。離乳食を与える際には、さまざまな気を付ける点やコツがありますので、ぜひ当院と一緒にお子さんの成長を見守っていきましょう。
当院は、母乳育児支援をしています!
当院医師の安齋 理江は、お母さんたちの子育てを応援しています。その中でも母乳でお子さんを育児することを支援しております。子育てでお悩みがあればお気軽にご相談ください。一緒にお子さんをすくすく健康に育てていきましょう。